『未来を実装する』読みました

この本は、東京大学産学協創推進本部の馬田隆明氏による「社会実装」について書かれた本。

これまで当ブログで未来予測の本を3冊ご紹介してきました。
この本も「未来」の言葉が入るので、その延長かと思われるかもしれませんが、まったくそのような内容ではなく、テクノロジーをもとにどう社会を変革させていくかについて詳細な説明がなされている本となります。

まず興味をひかれたのが、昨今のDX(デジタル・トランスフォーメーション)に対比する形で述べられたEX(エレクトリック・トランスフォーメーション)についてのくだり。

つまりは、1800年後半から1900年前半にかけて、蒸気機関全盛の時代のなかで、電気がどう社会に採用されていったかについて。

最初は、蒸気機関を置き換える形で電気モーターが導入されたに過ぎなかったのが、次第に電気のポテンシャルを生かすことで産業構造が変わった、あるいはポテンシャルを生かすために社会が変わった、といったことが書かれており、新しい技術で社会が変わる、社会を変えるということを具体的にイメージすることができました。

未来の理想を描くこと、そしてその理想と現実のギャップ、本書では「インパクト」と呼ばれますが、そのインパクトをどうテクノロジーで解決するのか。

大きな社会実装を行うのは困難でも、小さな社会実装はどんな規模の会社であってもできる余地があります。

本書は475ページと非常にボリュームがありますが、社会に貢献しつつビジネスを展開するという道筋を示してくれますので、新規事業を考える多くの方に読んでほしい本です。

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