ベトナムのEC市場事情について

グリニッジは創業以来、ECに関わって事業を展開してきました。
私は日々ECに関する仕事をしていますが、今回、私の母国のベトナムのEC市場事情について情報を共有したいと思います。

ベトナム市場のレポートデータについて

2021年のレポートによると、2016年から2020年までのベトナムのECの平均成長率は約30%です。2020年から2025年の期間の平均成長率予想は29%であり、2025年までに市場規模は520億米ドルに達すると予測されています。

また、2021年のEC業界のレポートによると、新型コロナウイルス感染対策の社会的隔離措置期間中にECサイトでの買い物に慣れたベトナム人消費者の58%が、今後もECで買い物を続けると考えています。
理由として便利さのほかに、感染リスクが低いという安全性を挙げる人が多いです。
なお、他調査によると、ベトナムの消費者の81%が「ECは日常的に欠かせないツールになっている」と回答しました。

ベトナムではFacebookがECプラットフォーム化しています

ベトナムではFacebookのアクティブユーザー数が7,000万人近くもいると言われており、世界でも7番目のFacebook利用国であります。友達や家族同士の写真の見せ合いに活用されているのが主な目的ですが、簡単に商売を始められるところが人気となっています。

自身のタイムライン投稿に商品を値段付きでアップロードして、友人に販売することやライブストリーミングなどで商品を紹介し、Facebookのメッセンジャーで注文情報を受けることも多いです。実は日本のベトナム人コンミュニティでもFacebookでベトナム商品を売っている人も多いそうです。

ベトナムで人気のモール3選~Shopee、Lazada、Tiki

①Shopee

Shopeeは2015年に誕生したばかり、市場参入が遅かったのですが、すでにベトナムトップの月間7000万回以上のページビュー回数を誇る人気ECプラットフォームとなっています。
Shopeeがベトナム市場で勝利を収めた最大の要因は、同社がスマートフォン用アプリの開発に注力したことだと考えられます。
競合他社がパソコン閲覧用のページデザインに注力していた一方で、Shopeeは、ベトナム人のスマートフォン使用率が急速に増加している状況を正しく認識し、ベトナム人にとって使いやすいアプリを開発してきました。
現在、Shopeeでの商品取引の90%はモバイルアプリを介して行われています。

https://shopee.vn/

②Lazada

Lazada Vietnamは、多国籍のEC大手Lazada Groupの子会社です。
手数料率が安いことや俳優・歌手等の有名人(インフルエンサー)を通じて、キャンペーンや広告の実施に注力しているのが強みです。

https://www.lazada.vn/

③Tiki

Tikiは、ベトナムでは知らない人がいないECモールです。
2010年に創業した時には、本だけを扱うオンライン本屋だったことから、ベトナム版Amazonとも言われています。
Tikiの特徴として、すべての売り手がベトナム政府の営業許可を取得する必要がある唯一のプラットフォームです。 この厳しい規制によって、Tikiは消費者から信頼性の高いECサイトと評価されています。

また、ハノイやホーチミンといったベトナムの大都市の対象地域に対して「TikiNow(ティキナウ)」のマークが付いている商品をその日午後6時までに注文すれば2~3時間以内に商品を届ける「TikiNow」というサービスも提供しています。配送料は2万9000VND(約140円)で、定額パック「 TikiNow」の会員は無料になるそうです。

https://tiki.vn/

日本企業の成功事例

2021年のベトナムでのコロナ禍の中、日本のイオンは、自社の運営するECサイトとアプリを通じたオンライン販売で大きな成果を上げています。
ベトナムの南部、特にホーチミン市のロックダウン中、イオンの食品や飲料の注文数は大きく増加しました。

https://aeoneshop.com/

最後に

上記でベトナムのEC市場事情を紹介しました。
今後、若年層の活用、インターネットとスマートフォンの高い使用率、そして所得の増加は、EC市場の成長を推進する要因となり、ほとんど全てのベトナムの家庭が、ECを利用できるようになる未来が来ると思います。

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