シュレーディンガーの猫

仕事をする中で、おもわぬ経験や関係ないと思っていた学びが意外と役に立っているということが、どなたにでもあると思います。

社会人になったら、使わないと思っていた勉強などが、意外と仕事の中で意識していることなどは、よくあるのではないでしょうか?

学生時代、バリバリの文系だった私が、なぜ量子力学に関する思考実験を知ったのか、もう忘れてしまいましたが、この「シュレーディンガーの猫」と言う思考実験は、仕事をする中でよく思い出すことの一つです。

シュレーディンガーの猫とは?

シュレーディンガーの猫とは、オーストラリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが発表した思考実験です。量子力学の分野での実験だそうですが、私は、一切、量子力学の知識がないので、その点については、よく理解していません。

しかし実験内容は、単純で、密閉された箱の中に50%の確率で毒ガスの発生する装置と猫を入れ、箱を閉じます。一時間経過時点での箱の中身をどう表すかと言うものです。(歴史の中の実験なので、動物愛護的な観点はひとまず置いておきます)

シュレーディンガーの研究結果

シュレーディンガーは。この状態を猫が生きた状態と死んだ状態が重なり合って50%ずつ存在すると表現しました。そして、箱を開いた時に事象として確定するというものです。

なぜ仕事に役に立つか?

仕事の中では、わからない先のことを予測しながら、動くことがよくあります。そんな時に、陥りがちなのが、思い込みや決めつけです。「たぶん大丈夫だろう」「前もこうだから今回も同じだろう」と考えてしまい、ほとんど意識せずに、他の可能性を排除して、結論を導いてしまいます。しかしこれは、非常に危険なことです。決めつけた結果と違う結果が出たときに、想定していなかった対処を迫られるためです。

「シュレーディンガーの猫」の思考実験による可能性の存在と言う考え方は、イメージをしやすく可能性を「存在している」と考えることで、起こりうる事象として認識することが容易になります。

シュレーディンガーは、今、現実に起きている事象として可能性を50%ずつ存在させたわけですが、未来や未確認の事実に対して、可能性を按分して、存在させることで、書く可能性を認知しやすくなります。

実際の例

例えば、契約を結ぶ機会などがあるかと思います。その場合、契約書をそのまま読んでしまうと、何のための規定かなど気が付くことが難しくなります。契約書は、だいたい「この場合」→「こうします」と言うような書かれ方をしている場合が多いですが、「この場合」とは、可能性の一つであり、他の可能性も検討する必要があります。

シュレーディンガーの猫で言えば、「猫が生きていた場合」と言うことですが、一度箱を閉じた状態まで戻り、その箱の中に想定しうる可能性を存在させていくことが、必要です。「箱を閉じる」など、イメージしやすい形で、契約書を読むことで、他の可能性を想定しやすくなります。

要は安全運転と同じ

これまで、シュレーディンガーの猫を仕事に生かす方法を検討してきましたが、この使い方は、みなさん教習所で習う「かもしれない運転」と同じですね。「人が出てくるかもしれない」「車が急に止まるかもしれない」要は、いろんな可能性を考慮しろと言うことです。

教習所で学んだことが、仕事に生きると普通は考えませんが、実際は、いろいろな場面で学んだことを応用して生きているのだと思います。

いろいろな経験を仕事に生かす

いろいろな経験や考え方を仕事に紐づけていくことで、仕事を楽しく感じる瞬間が多くなるのではないかと考えています。仕事のために、何かを学ぶのも大事ですが、今まで学んだことを仕事に生かすことも大事です。ある程度の年齢の方であれば、そういった資産を多く持っているはずです。

「仕事」と「学び」の視点を変えて仕事に楽しみが増えるといいですね!

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