『心理的安全性のつくりかた』読みました

「心理的安全性」という言葉を聞く機会が増えてきまして、社内でも、時折この言葉が出てくるようになってきました。
そんな折、永田取締役より「心理的安全性のつくりかた」という本を紹介されたので、さっそく読んでみました。

 

「心理的安全性」とは、そもそもどういう意味なのかを押さえておくために検索してみますと、何とウィキペディアには載っていませんでした。

かわりに、weblio辞典から引用。

「心理的安全性」とは、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語に訳した心理学用語です。米Google社が自社の生産性向上のために調査する過程で再発見した言葉であり、近年では農林水産省が発表した「食品製造業における労働力不足克服ビジョン」や金融庁の「金融行政のこれまでの実践と今後の方針」でも心理学安全性という言葉が登場するなど、注目を集めています。

引用:weblio辞典 心理的安全性

かえってよくわかりませんでした。

個人的に捉えていた意味合いとしては、職場で誰に何を言っても、どのような指摘をしても拒絶されることがなく、罰せられる心配もない状態のこと、つまりは、仲の良く、冗談が言い合える職場といった感じですが、この本の中では、「心理的安全性」の誤解として以下のように書かれております。

「心理的安全性」という言葉は、表面だけをとらえると誤解を生みがち。心理的安全なチームというのは、外交的であることでも、アットホームな職場のことでも、単に結束したチームのことでも、すぐ妥協する「ヌルい」職場のことでもない。

「心理的安全性」の誤解の最たるものが「ヌルい職場」といったものではないでしょうか。つまり、人間関係性は和気あいあいとしているが、締切りも守らず、ストレッチした仕事もせず、コンフォートゾーンの中にいる、といった職場です。

引用:心理的安全性のつくりかた

お互いに空気を読みながら、言いたいことは心にとどめて、
といったことが仲の良さだと考えられがちな日本においては、なかなか、この「心理的安全性」の高い職場を作るのは難しいのかもしれません。

「心理的安全性」の高い職場とは、「健全な衝突」ができる職場であり、そのために日々その土台を作っておこう、ということがこの本の根幹にある考えだと感じました。

日本の職場においては、著者の言う「ヌルい職場」「サムい職場」「キツい職場」になってしまっているケースが多々あるように思います。
これを、どう「学習する職場」に変えていけるのか。

ヌルい職場:心理的安全性は高いが、仕事の基準が低い職場
サムい職場:心理的安全性が低く、仕事の基準も低い職場
キツい職場:心理的安全性が低く、仕事の基準が高い職場
学習する職場:心理的安全性が高く、仕事の基準も高い職場

引用:心理的安全性のつくりかた

「心理的安全性のつくりかた」を読んで、日ごろの自分のふるまいが、「ヌルい職場」「サムい職場」「キツい職場」を生み出しているのだなと、反省する点も大いにありました。

行動というのは、なかなか一朝一夕に変えられるものでもありませんが、ことあるごとに、この本を読み返して、「心理的安全性」のある職場を目指し「心理的柔軟性」を磨いていこうと強く思った次第です。

特に、最終章の「心理的安全性 導入アイデア集」が非常に参考になり、日々の行動に生かして行けそうです。

先に書いたように、日本の職場で実現するのは簡単ではないと思いますが、取り組んでいこうという気にさせてくれる良書で、ぜひ多くの方に読んでもらいたいものです。

<この本のエッセンス>

「チームの心理的安全性」の4つの因子
①話しやすさ ②助け合い ③挑戦 ④新奇歓迎

「きっかけ→行動→みかえり」
よい見返りは行動が増え、悪い見返りは行動が減る。

「心理的安全性」をもたらす具体的な行動
4つの因子の行動を阻害する「きっかけ・みかえり」を減らす
4つの因子の行動量を増やす「きっかけ・みかえり」をつくる

「心理的安全性のつくりかた」はじめに公開
https://note.com/psycho_safety/n/n61cf98b85c71

 

なかなか実践することは難しく、
「ああ、また心理的安全性を阻害するようなことをしてしまったなぁ」
と反省ばかりですが。

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